ウガンダのエコビレッジホテル

Eco-village Hotel, Uganda

茅葺きの大屋根を、太い柱が持ち上げる。夕日の丘陵を望む(計画案のパース)
茅葺きの大屋根の下、白樺と岩を囲む焚き火の場。人々が集う(計画案のパース)

ウガンダの美しい湖を望む大地に、リジェネラティブという思想を実践し、その可能性を世界に発信する場として、長期滞在しながら自然農などのフィールド体験ができるホテルを計画した。

目指したのは、既存の暮らしや価値観を否定することでも、リジェネラティブという思想を前面に掲げ、その実践を一方的に促すことでもない。まずはリゾートとして、日常から離れた豊かな時間を過ごす。そのなかで、土地の自然や人々の営みに触れ、自然農や生態系の再生に関わる体験を通じて、自然との関係や日々の暮らしを見つめ直す。滞在そのものが気づきのきっかけとなる環境を目指した。

この思想は、建築の構成や水の循環システムにも反映している。

屋根は中央広間に向かってすり鉢状に傾斜させ、雨水を集める構成とした。集めた雨水は地下の貯水槽に蓄え、用途に応じた水処理を施して再利用する。また、ホテルから排出される生活排水は、バイオジオフィルターなどを用いて浄化し、ビオトープを経由させることで、植物や微生物の働きを生かした水環境を形成する。処理水は、地盤や地下水、湖への影響を考慮したうえで地下へと還し、水資源の循環と地域の生態系の再生につなげることを目指した。

建築を、自然環境から資源を受け取り消費するだけの存在ではなく、土地の水循環や生態系の営みに働きかけ、その再生を支える存在として捉える。

リジェネラティブを知識として伝えるのではなく、滞在を通して体験し、自ら気づく。そのための心地よい場所をつくることが、人と自然との関係を少しずつ変えていく契機になると考えた。

用途
ホテル
計画地
ウガンダ
延床面積
770㎡
区分
計画案